北谷の58号線沿いには、6つの龍宮神の拝所が点在しています。南から順に廻ってゆきます。
安良波のマタジ龍宮
安良波公園の駐車場を入ってすぐにあるマタジ龍宮は、湧き水の神様で石碑の裏側には「湧水神」と刻まれています。
かつての北谷集落西側外れのマタジ水門近くには、琉球石灰岩の大きな岩が在り、そこから湧き出る豊富な水で池を成していたといいます。
その湧泉や池をマタジウカー、あるいはマタジ龍宮と呼びました。
このマタジ龍宮は、拝所としての機能を失っていましたが1987年に再建されました。
北谷御先龍宮神
北谷グスクのある丘陵には北谷御先龍宮神が祀られています。しかし北谷御先龍宮神は昔から祀られてる龍宮神ではないようです。でも建立が1988年頃なので、マタジ龍宮神と同じ時期位に建立されたのでしょうか。基地の近くでもありお参りする人はあまりいないのではないかと思われます。
北谷美浜の龍宮神
北谷公園入口北東側に、戦前からの龍宮神の祠があります。
中には神体として、ニービヌフニ(微粒子砂岩の石核)が3つ安置されています。
浜川御願の瀧宮神
瀧宮神を祀る祠は沖縄線で焼失しましたが、戦前と同じ場所に石碑が建立されました。
浜川集落の瀧宮神は、字北谷安良波原の西側海岸に連なる4つの岩礁、アラファヌシーと呼ばれる瀧宮神へのウトゥーシ(遥拝所)として設けられたものだそうです。
浜川ウガンの南側には、『琉球國由来記』にみる「濱川之殿」と思われる拝所があります。ブロック造りの拝所には、「殿之神」と刻まれた石碑が祀ってあります。
瀧宮神の石碑のすぐ近くには、浜川ウガン 、あるいは「ヨリアゲノ御嶽」 と呼ばれる丘陵があり、丘陵の東面には按司墓が、南面には浜川ウガンとアコウの大木があります。
砂辺ヌメーの龍宮神
砂辺ヌメー(屋取集落)の北側に位置する合祀所には、三つの拝所があります。
向かって中央の拝所にはビジュル。
左側は、砂辺ヌメーに点在した、上の井戸(ウィヌカー)・中の井戸(ナカヌカー)・下の井戸(シチャヌカー)です。
右側にある龍宮神の拝所は、近年になって造られたもので由来は不明なのだそうです。
砂辺之龍宮神
砂辺馬場公園の敷地内には、「砂辺之龍宮神」の拝所があります。
また砂辺馬場公園には、「第二次世界大戦米軍上陸地モニュメント」があり、沖縄戦でこの地から米軍が上陸したことを示しています。
第二次世界大戦米軍上陸地モニュメント
1945年4月1日に米軍は、海面を黒く覆い尽くす戦艦・駆逐艦・砲艦計219隻から山の原形を破壊する程に熾烈な艦砲射撃後、北谷西海岸から上陸した。日本で唯一の悲惨な地上戦は、一般住民をも巻き込み沖縄県全土で20万余の尊い人命を奪い去った。
私たちは、沖縄戦の体験と実相から、戦争の不条理と残酷さを正しく次代に伝え、平和の理念として戦争につながる一切の行為を否定する。そして、平和憲法の人間尊重の精神に立脚した未来永劫の平和な北谷町の建設を図るため、沖縄戦の風化を許さない歴史的礎として、米軍上陸地碑をここに建造する。
1991年4月1日
北谷町長 島袋雅夫
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