沖縄南城市玉城の百名の海岸近くにある2つの泉で、西側を受水(うきんじゅ)、東側を走水(はいんじゅ)といいます。下流に御穂田(ミフーダ)と親田(ウェーダ)とよばれる田んぼがあり、琉球における稲作発祥の地と伝えられており、東御廻りの巡拝地の一つです。観光客はポロポロと訪れます。
琉球王府では、4月(旧暦)に行われる初穂の儀式、「ミシキョマ」には、一年おきに国王と聞得大君が、この地に赴いて、稲穂と米の餅を献上したといいます。
受水走水(うきんじゅはいんじゅ)
受水走水と書かれた道標のところの小道を入ってゆきます。
道を挟んで駐車場がありますが、海水浴のシーズン中はお金が必要です。
小道の突き当りには「受水走水」の案内板があります。
受水 走水(神名・ホリスマスカキ君ガ御水御イベ)
ここは沖縄の稲作発祥の地として伝えられている。『琉球国由来記』(1713年編)によれば昔、阿摩美久(アマミキヨ)がギライカナイ(海の彼方の理想国)から稲の種子を持ってきて玉城親田、高マシノシカマノ田に植えはじめた。又、伝説によると昔、稲穂をくわえた鶴が暴風雨にあって新原村の「カラウカハ」という所に落ちて死んだ。種子は発芽してアマミツによって受水走水の水田(御穂田)に移植されたという。この地は東御廻いの拝所として霊域になっていて、旧正月の初午の日には、田植えの行事「親田御願」が行われている。
受水から流れ出す清水は御穂田に注がれ、走水からの細い流れは親田に続いています。
穏やかに流れる受水(うきんじゅ)
受水のそばには「イビ石」と思われる石が置かれています。イビ石とは神の降り立つ標識、いわゆる磐座のようなものです。
沖縄のユタさんの勧めで、ここに来た時は受水(うきんじゅ)をペットボトルに汲んで帰ります。お風呂に入る時に少し入れると身が清められるとのことです。少しだけ飲んでみましたが、まろやかな水でした。
走るように流れる走水(はいんじゅ)
受水から少し離れた場所に走水(はいんじゅ)とよばれる泉があります。
初めて受水走水を訪れた時、受水と間違えて走水をペットボトルに入れていました。
ペットボトルに水を入れている時にカップルが現れ、「ちょっといいですか!」と言って走水を手ですくって飲んで行きましたが、私たちが受水と走水を間違えていたことが原因かもしれません。
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