セメント会社の作業場の間を抜けると部間権現だった

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部間権現
部間権現

部間権現(ぶーまごんげん)へは、セメント会社の作業場の間を抜けて行かないといけないので少し判りにくい場所です。道の入り口には、部間権現(ぶーまごんげん)と彫られた大きな石碑が建っています。昭和48年5月、日本復帰記念として建てられました。

連れて行ってもらったハイヤーの方も、セメント会社の作業場の裏にこんなスポットがあるのは知らなかったと言われていました。

私たちは龍神の天受賀女龍宮王御神(天照大御神)の御嶽を探していて部間権現にたどり着きました。Googleマップによると、部間権現に天受賀女龍宮王御神の御嶽があるようです。

部間権現の大きな鳥居

部間権現
鳥居

すぐに大きな鳥居が現れます。右手の山は石灰岩の採掘場になっており岩山は削り取られています。沖縄の拝所は自然に囲まれており静寂に包まれていますが、となりが採掘場でダイナマイトの音が響き渡るという初めての拝所です。

部間権現
参道

石灯籠が並ぶコンクリートで綺麗に舗装された参道が続きます。参道の真ん中は仕切られていますが、参拝する人がとても多いということなのでしょうか。鳥居や石灯籠の多くはセメント会社が奉納したものです。石灯籠の中には、具志堅用高さんが奉納した石灯篭がありました。

石灯籠は、片側に17基、左右合計で34基あります。

部間権現
参道

広い参道を登りきると木々に囲まれた狭い道が続きます。

部間権現
拝殿

樹木のトンネルを抜けると左側に拝殿が現れました。

部間権現
神殿

拝殿の後方に一段と高くして神殿が造られています。神殿には三基の香炉が安置され、それぞれに権現様の名前が書かれています。

部間権現

アミダニョライの神様、大主ぬ神様、美女心母神

部間権現

御天七神、国主ぬ神様、土地七神

部間権現

御天十二支ぬ神様、地主ぬ神様、土地十二方

阿弥陀如来、七福神(恵比寿、大国天、福禄寿、毘沙門天、布袋、寿老人、弁財天)、干支の守り本尊(大日如来、勢至菩薩、普賢菩薩、文殊菩薩など)が祀られています。

鍾乳洞
鍾乳洞

神殿の後ろにある鍾乳洞からは、15世紀ころの中国製青磁が出土しました。洞くつ内の鍾乳石が霊石とされ、ご神体となっています。

天受賀女龍宮王御神の御嶽

天受賀女龍宮王御神
天受賀女龍宮王御神

また参道の狭い樹木のトンネルのその先には、天受賀女龍宮王御神(天照大御神)の御嶽があります。草木が茂ったその奥には拝所だけがあります。

部間権現の言い伝え

部間権現は、定例に地域住民による健康祈願、子育て祈願がおこなわれていますが、全島各地からの参詣者も多い所です。

昔、薩摩からきた武士が、近くの港から薩摩に帰る前にこの部間権現を参拝しました。
その後船に乗った後に大事な刀を部間権現に忘れた事に気付き、船から権現に向かって、次に来るまで刀が無くならないように願ってお祈りしました。
すると、その刀は人が近寄ると姿を蛇に変えて何処かに逃げて行ったそうです。
それからは部間権現は何でも叶えてくれるいい神様といわれ参拝者が大幅に増えたと言われます。

部間権現は、300年以上の歴史をもつ古い権現様で、なんでも願いが叶うという言い伝えがあります。

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