夫婦瀬公園(めおとぜこうえん)は那覇市の若狭3丁目にある公園です。夫婦瀬公園の中には大小複数の夫婦岩(みぃーとぅじー)が点在しています。夫婦岩は、元々は海に浮かぶ4つの島であり、岩の下がくびれた形になっています。この夫婦岩の上に弁天負久知姫神の御嶽があります。
この夫婦瀬公園は海でしたが埋め立てられて陸地になり公園になった場所です。現在の久米、若狭、辻などの一帯は浮島と呼ばれる島でした。那覇泊こそが那覇の発祥の地で、戦前までは街の中心でした。
沖縄芝居「夫振岩(うとぅふぃじ)」
親や友人らが知恵を働かせ、夫婦仲を良くさせる物語です。
美女ウサ小(宮里良子)は太良(宇座仁一)と結婚するが、頭にカンパチが目立つ太良が嫌い。太良の母(名護諄子)やウサ小の父(糸数きよし)、母(前川勝子)、友人らは仲良くさせるため岩へ連れて行き2人きりにする。
ウサ小と太良は、岩に取り残され、夜になって寒さに震える。そんな中、自分の着物をかけてくれる太良の優しさに気づいたウサ小は、太良を好きになり、夫婦仲が良くなる。
沖縄各地にも同じような話が残っており、夫婦岩というものも、何か所かに存在しています。
夫婦瀬公園拝所
公園の周りには潮渡川(しおわたりがわ)という川がありますが、本来の川ではなくて辺りを埋め立てた際に作られた水路です。この川は久茂地(くもじ)川に繋がっています。
公園の片隅には海に向かって大きな拝所があります。
沖縄の御嶽は、三つの神様を祀っている場所が多く、中心にあるのは、多くが龍宮神、もしくはその土地の神様で、左右に火ぬ神(ひぬかん)やビジュル(霊石)などが祀られてあります。
海に近い場所に祀られたものは龍宮神を祀っている場合が多いので、この拝所はおそらく龍宮神だと思います。
弁天負久知姫神の御嶽
点在する夫婦岩のひとつを登ると、頂上には弁天負久知姫神の御嶽があります。弁天負久知姫神は、琉球神道の龍神である天風龍大御神(あまふうりゅうおおかみ)の次女で巳の干支の龍神です。
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