法人クレジットカードとは、個人事業主や法人企業に対して発行されるクレジットカードのことで、「法人カード」とも呼ばれます。
法人クレジトカードは、企業の経費管理にとても役立つ重要なアイテムです。
通常は「法人カード」や「法人クレジットカード」と呼ばれますが、中小企業・個人事業主向けの規模が小さい法人に対して発行されるものを「ビジネスカード」、大企業のような規模が大きい法人向けのものは「コーポレートカード」と呼ぶこともあります。
法人クレジットカード取得の目安は、設立3年以上
法人クレジットカードの審査は、個人のクレジットカードに比べて厳しいと言われます。
設立3年以上は、あくまで法人クレジットカード取得の目安であり、業種によっては、3年未満でも取得できないわけではありません。
では、なぜ設立3年以上なのでしょうか?
一般的に会社は、設立後3年で35%が消え、5年で85%が消え、10年以上存続できる会社は6.3%と言われています。
カード会社は、審査を通したはいいが期限日に支払われない、あるいは倒産してしまうという状況は避けたいと思います。
設立2年目だと、まだ1期の決算書ができたばかりで会社の先行きが見えません、決算書2期分が揃う設立3年がひとつの目安であると思われます。
引落とし銀行口座は「法人名義の口座」
法人クレジットカードの名義は、「法人に属する個人」になりますが、利用額の引き落とし口座は、「法人名義の銀行口座」になります。
個人事業主の方は個人名義の口座です。 法人クレジットカードを契約した場合、社長、社員に対してカードが発行され、引き落としは会社の口座になります。
法人カードで経費の決済を行うと、現金精算、立替金の精算などがなくなるので経理業務が楽になります。
法人クレジットカード導入のメリット
経費の支払いに使える
通常、個人向けクレジットカードの規約には、「会社経費の支払いなどに利用することは出来ない」と書いてあります。
個人向けのクレジットカードで、出張費の支払いや備品を購入したからといってカード会社から怒られることはありませんが、あきらかにビジネス利用の支払履歴が並ぶと、カード会社に規約違反として見られ、強制的にカードを解約させられる場合があります。
法人クレジットカードは、仕事で使うことを前提に作られているクレジットカードなので、商品の仕入れでも堂々と利用することが出来ます。
また、利用分を一括でまとめて請求されるので、領収書などによる経費の伝票入力漏れなどがなくなります。 もちろん、クレジットカードの年会費は経費として計上できます。
公私をはっきり区別することが出来る
個人向けクレジットカードで経費の立て替え払いを行うと、どの支払い明細が私的利用で、どの支払い明細が経費なのかをチェックしなければいけません。
しかし、法人クレジットカードで払うと、支払ったものはすべて経費として扱えば良いので、月次監査の作業も軽減されます。
支払いデータを会計システムに取り込める
法人クレジットカードで支払いを行えば、利用明細はカード会社が作ってくれます。
領収書を見ながら経費の仕訳を手入力で行わなくても、カード会社のクレジットカード支払明細データをCSV形式でダウンロードすることができるので、一括で会計システムに渡すこともできます。
社員の経費を立て替える負担が軽減される
社員にも法人クレジットカードを使わせることで、現金清算をなくすことができると同時に、誰が・いつ・何処で・何に使ったのかを詳細に把握できます。
車両を使う事業の場合、ETCカードを社員ごとに保有させることで交通費の精算が楽になり、社員がいつどのように高速道路や有料道路を通過しているのかが履歴としてわかります。
ビジネス用のレポートを作ってくれる
法人クレジットカードで払った経費のレポートを作ってくれる法人カードもあります。
法人カード付帯の補償も充実
個人のクレジットカードと同様に、法人クレジットカードにもカード発行会社のさまざまなサービスが付帯されます。
法人カードのみ、ビジネスに役立つ特典もある
法人クレジットカードの特典として、貸し会議室やバーチャルオフィスが利用できる、ビジネスラウンジが利用できるなど、ビジネス向けの嬉しい特典が用意されています。