観覧席で水泳クラブの練習を見るのは面白いのだが、毎日の練習メニューにメリハリがないとマンネリ化する。そんな時は水泳コーチの挙動をよく観察してみるとよい。きっとそのコーチの性格が見えてくる。
面白コーチを探せ
職人気質タイプ
お手本の泳ぎは何回でも見せてくれる。
保護者から泳ぎ方を細かく教えて欲しいとクレームが入ると、
それだけのものは見せてますから!
と言うのがいつもの口癖である。
泳ぎは見て覚えろ!の職人気質。
昭和の化石タイプ
無駄なプライドが異常に高く、コーチの言うことに逆らうことは許さない、黙って従えという昭和の化石。パワハラは身体の一部のようなものである。
とにかく大声で子供を怒鳴り散らすが、子供たちは泳いでいるので、いったい何を言っているのかは全く聞こえていないという。
練習の最初から最後まで罵声を浴びせるのが得意技。
選手に対して気に入らないことがあると、その子供の親も無視する必殺技も使う。
宮本武蔵タイプ
練習の最初から最後まで常にストップウォッチで何かを図っている。
それが何を意味しているのかは誰も知らない。
時にはストップウォッチ両手持ちの二刀流を披露する。
しかし極度の近視、いや瞑想中なのだろうか、タイム計測中にストップウォッチを目の前5cmでじっと見つめたままの状態で固まる。
もしかするとストップウォッチに念を入れてタイムを少しでも遅らせているのかもしれない。
このコーチに計ってもらうと練習で簡単にベストタイムがでるという。
芸術家タイプ
自分が作ったメニューをこよなく愛し、メニューこそが指導と考える。
選手たちが自分が作ったメニューを黙々とこなす姿を満足そうに静かに見つめる。
大会に合わせてメニューを変えてゆくが、ブリーフィングは行われないので何をさせたいのかはメニューから察するしかない。
1日でも練習を休むとメニューが飛ぶことになるため、
すべてが台無しになった!もうタイムは出ません!
と憤慨する。
運悪く休んだのが大会前であると、大会の会場で顔を合わせたとたんに寄ってきては、その言葉を投げかけて選手のテンションを下げる必殺技を使う。
だが、休んでリフレッシュした選手はいつもベストを更新する。
風来坊タイプ
大会でエントリーする種目を伝えるのが1か月前の話。
しかし、いくらメドレーをエントリーして頑張っても思うような結果がでない。
理由をコーチに聞くと、
メドレーの練習は少なかったから、まあそんなもんでしょう。
と言う。
選手の出場種目は全く気にしておらず、マイペースで練習がかみ合っていない。
自信喪失忍者タイプ
泳ぎについて指導するが自信が無く、語尾に必ず「わかんないけど」をつける。
こうすればいいんじゃない?わかんないけど。
責任を取りたくないタイプなので、保護者の異変を察知する能力は優れている。
特に水泳に詳しい保護者には会わないように瞬時に雲隠れする術を身に着けている。
ドジでノロマな亀タイプ
コーチがストップウォッチでタイムを図るとき、ボタンを押す反応が遅く1秒くらいの誤差がある。
だから、選手の練習タイムは永遠に縮まることはない。
ナチュラル志向タイプ
水泳はチーム競技だ、遠征の行きと帰りはチームで行動しろ、小学生の面倒はチームで見ろ、大会の待ち時間はチーム固まれとチームと言う言葉を頻繁に使う。
だが、チームのリーダーも決まっておらず、チームが団結するような指導は行わない。
ほっておけば自然にチームが生まれると勘違いしている。
実際に生まれているのはチーム内での敵対心である。
アウェイタイプ
得意種目はサッカーで、少年サッカーのコーチをしていた。
水泳はあまり泳げないが、楽しそうだったので水泳コーチを募集していた会社に就職した。
パーソナルレッスンの種目はサッカー。
水泳クラブのブログでの話題もサッカーである。
トラック野郎タイプ
元々大型に乗っていたので車の運転が大好き。
キッズコースの運転手が年中不足しているので毎日送迎をする。
大会中であってもキッズコースの送迎があるのでコーチが会場にいることがない。
送迎で帰ってくる頃には、日々の練習はすでに半分が終わっている。
実は送迎がメインでサブがコーチなのかもしれない。
まとめ
「人の言動にはその人の考え方が表れる。」
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