子供が水泳クラブの選手コースに入った時、毎日練習が終わるとコーチが1人になるのを見計らって寄っていったものだ。
どこを直せば良いですか?
今日の練習で悪かったところを教えてください。
自然に選手が集まるコーチ
そのコーチは若い女のコーチであったが、水泳クラブ内での指導に人気があるコーチだ。人気の理由は、泳ぎを見せて教えるタイプなので子供にはわかりやすい。
そして、練習の時は厳しい顔をしているが、練習が終わるとニコニコしていることも人気の理由かもしれない。保護者も選手もとても話しかけやすいのである。何人かの他の子供もコーチに寄っていきアドバイスをもらおうとする。
コーチに寄っていかなかった時でも、
今日は良かったよ!
などと声をかけてくれることで、子供もどんどんやる気になっていく。
とても良い関係だ。
和やかながらも一体感が漂うコーチ
ある大会で、隣になった水泳クラブのコーチと選手の間にも和やかムードが漂う。
もうちょっといいタイムだせよ。
今日は頑張りました~。出し切りました~。
タイムを出すためにしっかり食べてもうちょっと身長を伸ばせよ。
もう身長は止まりました。
じゃあ、手を大きくしろよ。
もうこれ以上は大きくなりません。
わかった。じゃあ、足を大きくしろよ。
もう足も大きくなりません。
あっ、思いついた!それじゃあ、シリコン使ってみるか!
ええっ!?シリコンを使ったら早くなるんですか?
頭のてっぺんと指先と足先にシリコン埋め込んで1cmでも長くしろ。
なーんだ。そんなんできませ~ん。
そうでもしないとタイムが伸びないじゃないか。
そんなんでタイムが伸びるんですか?
そりゃわからんけど。他に良い手が思いつかん。
目の前でコーチの冗談をスルーしている選手の光景が面白く吹き出してしまった。そのコーチはインターハイに出場した元選手。練習の時は厳しいのだろうが普段はとてもやさしそうだ。
選手の言葉遣いを聞いていても、コーチは選手との良い距離感を保ちながら指導しているのだろう。
見た目から寄りつきにくい鬼コーチ
反面、水泳大会で鬼コーチを見かけることもある。選手が泳ぎ終わった後、すぐにコーチのもとへやって来て傍に立つ。しかし、コーチは完全に無視。
きっとその選手は良いタイムが出なかったのだろう。
結局、15分ほどコーチの傍に立っていたが、コーチが選手を見ることも話しかけることもなかった。他の選手がやってきて促され、その選手は泣きながらコーチのもとを去ってゆく。
その後も何人もの選手が同じように無視された。しかし、良いタイムを出したのであろう選手が傍にきた時にはニコニコと話しをする。
傍から見ていても少し考えさせられた光景だった。
話しかけにくいことは不利なこと
子供のコーチも上記のコーチと同じようなタイプである。
そして案の定、子供が水泳クラブを変わり新しいコーチの指導を受けだすと、自分からコーチに寄って行くことは無くなった。
子供に聞くと、
新しいコーチは常に何かに怒っている雰囲気なので話しかけづらい。
という。
確かに親が観戦していても、
「今日はコーチの機嫌がいい日。」
「今日はコーチの機嫌が悪い日。」
というのが一目見るだけでわかる。
それでいいのか?
鬼コーチの共通点を見てみると年配のコーチが多いことに気がつく。
自分が育った時代が、そのような指導が当たり前の時代だったからなのか。
若いコーチほど選手目線で話をしている。
たとえて言うと、昔の親子関係と今の親子関係のようなものである。
選手の悩みを聞き出せる雰囲気を持ったコーチの方が良いに決まっている。
選手が口を閉ざしてしまうようなコーチではいけないと思うのだ。
まとめ
「水泳大会でいろいろなコーチをウォッチングするのは面白い。」
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