クロールを早く泳ぐコツは現役トップスイマーに聞け

この記事は約5分で読めます。
南国気分

クロールが早く泳げるようになるため、息子が現役スイマーのマンツーマンレッスンを受けた。

マンツーマンレッスンを受ける前の半年間はベストタイムを微妙に更新するもあまり変わり映えがしない。しかし1か月後にはー2秒のタイムを出すことができた。

それからの日々の練習でも泳ぎこむほど早くなってきているように感じる。本人も前よりも楽に泳げるようになったという。

何故そんなに短期間で変わったのだろうか。

以前の水泳クラブで教えられたクロールの泳法

今まで3つの水泳クラブに所属したのだが、どこでも同じような内容で教えており、私も同じような知識しかなかった。

キック

足の付根から動かせて水中の深いところでバタ足をして小さい噴水のようにこんもりしたような泡が出るようなキックをする。

ローリング

ローリングから腰を入れて腰の動きと連動させてキックする。

キャッチ

入水する時に左右の手を前で入れ替える感じ。入水したら水を捉えて下に押すようにする。

プル

伸ばした状態から、さらに肩を前に入れて伸ばす。

プッシュ

胸元から水を押すようにして腿に親指があたるまで掻いて押す。

目指しているのはスプリンターかロングか

初めにコーチから聞かれる。

子供さんが目指しているのはスプリンターですか?ロングですか?

スプリンターで頑張りたいと言ってます。

そうですか。今のままではスプリンターは戦えませんね。

でも、タイムも少しずつですけど伸びてはいます。

ロングの泳ぎで今のタイムが出てるのはある意味すごいですが、スプリンターで戦うとなると泳ぎを修正しないと無理ですね。

えっ!ロングの泳ぎなのですか!?

そうですね。大体の水泳クラブではロングの泳ぎを教えてますけど、スプリンターの泳ぎを身に着けないとスプリンターレースでは戦えません。

なんと、今までは泳ぎこんで無駄なところを修正すれば早くなれると思っていた。

だが、そもそもクロールのフォームが違うという。

私が知らなかっただけである。

いろんなフォームで泳ぐということはとても難しいことなんです、誰もができるわけではありません。フォームを習得できるかどうかはわかりませんが、身に着けることができればきっとスプリンターで戦える選手になるでしょう。

スプリントで結果を出したいということは今までのコーチにも伝えていたのだが、指導されていたフォームはロングだったことに気づかされたのだ。

そしてパーソナルトレーニングは回数を重ねた。

新しく教えられたクロールの泳法

キック

水中の深いところでバタ足をすると進むが重い。推進力はあるが重くて速くは動かせない。おそらく多くの方が水中でバタ足をするように教えてもらったかと思う、重いということは水の抵抗があるということだ。バタ足は「水面を叩くように小刻みに打つ」のが良い。水中の深いところでバタ足するよりも浅いところでバタ足をした方が水の抵抗が少なくなる。

ローリング

ローリングはしない、腰はフラットにすることを心掛ける。

リカバリー

この時意識するのは肩甲骨を動かすということ、腕は無駄な力を入れず振り回すような感じ。

キャッチ

入水する時には反対の手が掻いているように。両手を入れ替えるようにすると動作が止まるので常に動いている状態にする。浅めに入水し水を捉えて下に押す。

プル

肘が真っすぐにならないように腕を伸ばした状態から、さらに肩を前に入れて伸ばす。

プッシュ

ストレートに水を押すようにして腰のあたりまでしか掻かずリカバリーに移る。

何種類ものクロールを習得することで泳ぎが綺麗に

勝手に名前を付けるが、レッスンのおかげでハイエルボーロングタイプ・ハイエルボースプリントタイプ・ストレートアームスプリントタイプの3種類の泳ぎを使い分けることができるようになった。

いや~、泳ぎがガラッと変わりましたね。後は泳ぎこんで自分の泳ぎを作ってゆけばいいですよ。元々のフォームが癖のない綺麗なフォームだから習得も早いですね。

短時間でもあんなに変わるんですね。なんかコーチの泳ぎに似てきました。

そうですね。短時間でこれだけ変わるのを見ると面白いですね。でもフォームは簡単に取得できないのが普通なんです。他の親御さんに自分の子供も同じように教えてくれと言われるんですが、同じ様に教えても、なかなかマスターできません。フォームを少しだけでも変えるということは、選手達にとってとても難しいことなんですよ。1cm修正が10cmにも思えるからね。

泳ぎのバリエーションが増えるということは、それだけ体を使った動き全体が良くなるということ。共通するポイントは、肩や腕に力を入れず肩甲骨を動かすことで腕をまわすということだと思う。

これまでフォームの何かを修正しないといけないことはわかっても、何をどうすればよいのかがわからなかったのだが、それがたった4回のレッスンで明確になり改善されるとは思ってもいなかった。

レッスンの中でどこが悪くてどうしなければいけないのかということも詳しく教えてくれる。

懐は寒くなるが恐るべしパーソナルレッスン。

まとめ

きっとコーチ自身が上位入賞するほどの現役スイマーだからこそ細かな指導ができるのだろう。

以前のコーチはブレの選手であり、時代も違うので泳ぎ方も違う。ましてや他の種目の最近の泳ぎについて細かな指導まではわからないのは無理もないが、水泳クラブでは最新の泳ぎをいろいろと教えてくれるものだと安心していたのでショックを受けた。

その種目を極めるには、現在のその泳ぎのプロフェッショナルに指導を仰ぐことが一番の近道である。というただあたり前のことを実感したのだった。

だが、それができるコーチは数少ないのではないだろうか。

コメント