2020年に向けて、各都市においての分譲マンションの建設ラッシュは続いている。分譲価格は15年前と比較して高騰しており、良い立地であるにも関わらずなかなか売れない物もある。
私が住んでいるところで言うと、15年前に3500万円ほどの物件が4500万円ほどである。しかし、15年前と比べて、リビングの広さや部屋の広さは狭くなっている。
おそらく一部の者しか景気が回復していない現状で、このような高額物件を購入することができる者は限られているだろう。
住んでみないと判らない分譲マンションと一戸建ての違い
分譲マンションのメリット
セキュリティがしっかりしている
共用玄関にはオートロックがついており、集合玄関をカギで開け、自宅玄関でカギを開ける2重構造。共用部分はカメラで常時監視されている。
外部の者は集合玄関から勝手に中に入ることは許されない。でも、人について入る不届き者もいるので、本当はセキュリティーは強固ではない。
ホテルから見るような街並みの景色
高層階では、ホテルから見るような景色を毎日見ることができる。
プライバシーが守られる
同じフロアの両隣の人が何をしている人かさえわからない。
分譲マンションはコミュニケーションが希薄であるが、コミュニケーションが苦手な人にとってはとても楽である。
町内会に入る必要はない
町内会費も、個々の世帯ではなくマンション管理組合が負担する。
回覧板も回ってこない。
分譲マンションのデメリット
高齢者主導のマンション総会
付加価値のついた分譲マンションの購入は高額になる。若者が簡単にローンを組めるような金額ではない。それだけの財力がある人たちが集まることになる。それは高齢者が多くなるということだ。
マンション総会では、自分の想いを妥協できない高齢者が中心に進められる。お互いに引かない高齢者たちは、派閥を形成し、時には家庭裁判所の調停が必要になることもある。
これからの時代を背負うのは若者たちである。若者が住みやすい環境を考えていかなければならない。
しかし、高齢者は自分の意見を通そうとする。他の人が賛成していたとしても、多数決の原理を理解しようとしない。最期まで高齢者は自分のわがままで突っ走るのだ。
高齢者でマンションの理事をやりたいと言う者は多い。それは、社会と関わる場所がそこしか存在しないからである。
修繕費の高騰
修繕計画が建築当初のまま順調に進むことはないだろう。
当然、修繕負担金の見直しが必要になってくる。修繕負担金の引き上げになると、猛反対する住民も現れてくる。
建築会社の見積もり金額も年々増加し、予定通りに設備修繕が行われないという事態になってくるとマンションの資産価値も下がってくる。
管理人やコンセルジュの常駐
居住者が安心して生活できるようにサポートする。このようなサービスがついている物件が多くなっている。付加価値が付くということは管理費が高くなる。
実際のところ、サービスを利用することはほとんどない。
ごみステーションの利用
マンション生活で一番不便を感じるのはごみ捨てである。
高級分譲マンションの中には24時間、どんなごみも捨てることができるところがある。このようなところであれば良いが、通常は決まった日の決まった時間しかごみを捨てることができない。
それまでは、ベランダなどに一時保管しないといけなくなる。そして、夏には悪臭が漂う。
エレベータに乗せてごみミステーションまで持っていくのだが、結構な距離を持ち運ばないといけない。重たいゴミは台車などが必要になる。
清掃員の質とモラル
出されたごみをすべて開封して分別されているかチェックする強者もいる。
服や靴などが捨てられると、その中からまだ使えそうなものを物色して持ち帰る不届き者もいる。
そんな清掃員は以外に多い。
住んでいる人は多いが孤独を感じる場所でもある
近隣との付き合いをすることはあまりない。希薄な付き合いが前提となっている。
一軒家とは違うその独特な価値観が、理解出来ないと辛いかもしれない。
大勢が同じ空間にいながら他人とは言葉を交わすこともない。ちょうど、パチンコ屋に座っている時の気持ちと同じだ。
管理会社によりマンションの雰囲気を左右される
管理会社がよく変わるマンションがある。
このようなマンションでの管理会社選択基準はサービスの質ではなく委託金額の大小が重要視される。そして、委託されている管理会社により、マンションの雰囲気も変わってくることになる。
例えば、挨拶をしない管理人なども多い。
立体駐車場が多い
立体駐車場には入る車の大きさが定められている。車を買うには駐車場のサイズを検討してからになる。ハイルーフが止めれる場所は人気が高く空かない。
入れる車が制限されるため、小さいサイズの駐車場の空き率は高くなる。空き率が高くなるとマンションの修繕費計画にも影響を及ぼす。
このようなことから平面駐車場の物件の方がよい。
世帯が増えれば、価値観が真逆の人も増える
生まれたところも違い、世代がばらばらで、職業も違い、生活レベルも違う、いろいろな世帯が集まる。
100世帯あれば100通りの考え方が存在することになる。
常識だけでは解決せず、何が常識なのかさえ分からなく異空間である。
世帯数が増えるほど意見はなかなかまとまらなくなり何事も進まなくなる。
そして、中にはクレーマーのような人も必ず存在する。
生活音が響く場合がある
分譲マンションでは隣家との壁の厚さはとってあるので左右の音は響かないが、上下の音が響くことがある。上下の他人の音は苦痛である。
コンクリートの構造壁に穴を開けることはできない
インテリア照明などを壁に設置したり、壁掛けのテレビなどの設置ができない。
多くの買い物をしたら持って上がるのが一苦労
多くの荷物を運ぶには台車が不可欠になる。
ベランダには物が置けない
ベランダは共有部分で専有部分とは違う。スカパーなどのパラボラアンテナ設置にも神経を使わないといけない。
一戸建てのメリット
敷地内では気兼ねすることがない
敷地、建物すべて自分の管理下になるので、その中では気兼ねすることもなく自分の考えでリフォームでも何でもできる。
ある程度騒いでも怒られない
隣の家と少なからず距離があるので、生活音があまり聞こえない。
多くの買い物をしてもすぐ家に持ち込める
車庫から家までなので距離がなく何往復しても苦ではない。
車庫が平面駐車場
どんなサイズの車も止めれる。平面なので止めやすい。
一戸建てのデメリット
自前のセキュリティ対策
防犯のためのセキュリティ対策をしっかり自分で考えないといけない。
ダイレクト訪問が多くなる
玄関先まで訪問販売や宗教勧誘が頻繁に訪れる。
近所つき合いが発生する
気が合わない世帯が近隣であれば苦痛になる。また、町内会へ加入しなければならず回覧板が回ってきたり、町内会での当番がある。参加しなければ怒られる。
境界線トラブルに巻き込まれることがある
新たに塀を立てたり、となりの木々がせり出してきたりしてトラブルに発生することもある。
マンションと一戸建てどちらを選ぶかで生活も変わる
マンションと一戸建て、普通に考えるとマンションの方が生活環境が整っているように見える。
さあ、あなたにとってはどちらの環境が生活しやすいだろうか。
まとめ
「デメリットが少ない一戸建てが住みやすいに違いない。」