交通事故刑事裁判 第3回公判パート3

刑事裁判

スポンサーリンク

自動車運転過失傷害事件 第3回公判 弁論要旨

第3回公判は、

1.論告要旨

2.委託弁護人による意見書

3.弁論要旨

4.被告人の最終弁論

被告人に対する被告事件の弁論の要旨は、下記のとおりである。

第1 はじめに

被告人は、本件公訴事実をすべて認めており、弁護人もこれを争うものではありません。そこで、以下情状について述べます。

第2 情状

以下に述べるような事情があることを考慮すると、被告人に対して過酷な刑をもつて臨むことは妥当ではありません。

弁護人は、執行猶予付きの判決を求めます。

1 反省・謝罪の意思

(1)被告人は、本件犯行を真塾に、心から反省しています。

被告人は、これまでにも交通事故を起こしたことはありましたが、被害者の方に本件ほどの重大な傷害・後遺障害を負わせてしまったことはありませんでした。事故直後に、被害者の方が意識をなくしている状態を目の当たりにしたのは、今回が初めての経験でした。

そのため、本件事故を起こした直後は、気が動転しており、119番・110番通報することに気が回りませんでした。また、その後も、本件事故発生後しばらくは、とにかく被害者の方の怪我の具合が心配ということばかりが頭の中を占める状態で、連日被害者のご両親へ連絡を入れてしまいました。

被害者やご家族の心情を慮ることができず、実況見分の現場へ本件事故を起こした車両で向かうということもありました。

被害者のご家族が本件事故の目撃者を捜すビラを貼っているのを見たときには、自分の子どもたちが学校で中傷を受けたりするのではないかとの思いから、感情的になり、夜遅くに被害者のご両親へ長時間電話してしまいました。

しかしながら、被告人は、現在では、これらの行動について、非常に軽率で、被害者やご家族がどう感じるかについて思慮が足りなかった、と深く反省しています。

検察官や被害者参加代理人弁護士から、自己中心的な振る舞いと指摘され、まさにそのとおりであったと、自らの行動を恥じ、後悔しています。

そしてまた、まだ若い被害者に、極めて重い後遺障害を負わせてしまい、看護師になるという夢を奪ってしまったことについて、自らが犯した罪の大きさを自覚し、後悔と働悔の毎日を送っています。

(2)被告人は、反省と謝罪の気持ちをお伝えしようと、謝罪文を作成しました。

残念ながら被害者やご家族には受取りを拒否されてしまいましたが、本当に申し訳なく思っており、謝罪させていただきたいと思っているという、被告人の気持ちは酔jんでやっていただきたいと思います。

(3)また、第2回公判期日においては、公判廷の場をお借りして、改めて、反省と謝罪の言葉を述べさせていただきました。

2 対人無制限の任意保険

被告人は、本件事故時及び現在、損害保険株式会社の対人賠償無制限の自動車保険に加入しています。

被告人は、被害者への賠償について、この保険を用いて、遺漏なく行わせていただきたいと考えています。

3 前科・前歴がないこと

被告人には前科・前歴はなく、長年真面目に働いてきました。

4 勤務先を退職するなど、一定の社会的制裁を受けていること

被告人は、本件事故後、勤務先の会社から自宅待機を命ぜられ、結局平成24年4月に退職することを余儀なくされました。10年間勤め、愛着もある会社でした。

その後は雇用保険を受給しつつ貯金を切り崩しながら生活しており、現在まで約1年にわたって無職の状態が続いています。

小学校5年生と4年生の子ども2人を抱え、今後の生活が不透明な状況となっています。

第3 結語

本件において被告人は、被害者及びご家族に大変な被害を与え、また多大なご迷惑をおかけしました。その点について弁解の余地はないといえます。しかしながら、前述のとおり、現在被告人は本件事故自体を引き起こした自らの過失、そして事故後の配慮に欠けた行動を、真塾に、本当に心から反省しています。

被害者の方と同年代の女性を見かけるたびに被害者のことを思い出すなど。本件事故のことを片時も忘れずにいます。そして、被害者の症状が少しでも回復することを祈る毎日を送っています。

配慮のない行動はありましたが、その一方で、自らの行動を反省し、後悔していることも事実です。その点は酷んでやっていただきたいと思います。

その他、先に述べたような、被告人にとって有利に考慮すべき事情がありますので、これらを勘酷いただき、今回に限り、執行猶予を付するよう求めます。

第3回公判を終えた感想

意見陳述は、起訴状公訴事実の変更はできないが、A子さんの主張事実の正当性を裁判官に理解して貰い、事故後の対応の悪さをもとに、実刑判決を下すことも考えなければならないとのインパクトを与えることはできたのではないか。

また、民事訴訟になった際にも、被告人の進行速度やA子さんの動静等については、十分な論証が可能であるとの手応えを既に感じることができるようになった。

実録 交通事故刑事裁判 第4回公判 判決につづく

交通事故刑事裁判 第4回公判 判決
自動車運転過失傷害事件 第4回公判 判決 (判事)それでは開廷致します、被告人は証言台の所に立ってください。(判事)○○被告人...

error: Content is protected !!