ジェネリック薬を医師があえて処方しない理由

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南国気分

そろそろ確定申告の時期になる。毎年医療費が高額になると健康保険組合から「ジェネリックに変えると医療費が安くなりますよ」という案内がやってくる。

かかりつけの病院で、今まで飲みなれた薬を医師から処方してもらっても、薬局から医師へ電話を架けられ、「後発品でもいいですか」と勝手に変えられることもある。また、中にはジェネリックしか置いていない薬局もあり、「後発品で同じですから」と説明される。

本当に効果効能が全く同じであれば、医師が勧めるはずだが、医師はあえてジェネリックを処方しなかったりするのだ。

だが薬局で積極的に後発品に変えられていることもあるので注意が必要だ。医師に電話を入れてまで後発品をすすめることもある。

病院で薬を処方されるときには、自分で処方箋を細かく見たほうが良い。

ジェネリック医薬品とは

「ジェネリック医薬品(後発医薬品)」は、「新薬(先発医薬品)」の特許が切れたあとに販売される、新薬と同じ有効成分、同じ効き目のお薬のことだ。新薬の有効成分を利用して開発されるため、その分開発期間やコストを大幅に抑えることができ、先発医薬品よりも3割から5割程度安くなる。

しかし、ジェネリック薬品は、日本での普及率はまだまだ低く20%程度、海外では結構使われている薬だ。日本は、2018年3月までに60%以上をジェネリックに変える予定である。

ジェネリック

子供にアレルギー反応が現れたジェネリック

風邪をひいて病院に行くと、「クラビット錠」という抗生剤がよく処方される。その「クラビット錠」の後発品が「レボフロキサシン錠」という抗生剤である。

ある時、子供が風邪をひいて処方された薬は「クラビット錠」だったが、薬局で出された薬は「レボフロキサシン錠」だった。薬剤師には、「同じ有効成分、同じ効き目で安い薬です」と言われただけだった。

しかし、ジェネリック薬品が、新薬と「同じ有効成分、同じ効き目」ということで安心してはいけない。同じ有効成分であっても製造過程が新薬とは違うからだ。

それを、知ったのは子供に「レボフロキサシン錠」を飲ませた2日目のことだった。

「レボフロキサシン錠」を飲んだ子供は、全身に蕁麻疹が出て、まるでダルメシアンのようになってしまった。

初めは、なにか食べ物でアレルギーが出たのかと思ったが、心当たりがあるような初めて口に入れたものはない。

いろいろ調べた結果、「レボフロキサシン錠」による副作用でアレルギーが出たことがわかり、服用を中止すると治った。

私がジェネリック医薬品をやめた理由

何種類かのジェネリック医薬品で、「効果効能が少ない」「アレルギー症状が出る」ということを体験したため、薬局で薬を貰うときは必ず新薬にしてもらうようになった。

添加物が違う

「同一の有効成分があるから問題ない」と言われているが、使用されている添加物は異なり、全く同じものではない。

医薬品の特許には、物質特許(有効成分)・製法特許(製造方法)・用途特許/医薬特許(効能効果)・製剤特許(用法用量)の4種類がある。

「物質特許」が切れている  ⇒ ジェネリック医薬品が作れる

「製法特許」が切れていない ⇒ 錠剤の表面コーティング部分なども変える必要がある
「製剤特許」が切れていない ⇒ 錠剤そのもの、粉末、カプセル自体も変える必要がある

つまり、単純に物質の特許だけではなく、その他の特許の関係上、添加物も含め結果的に全く同じ薬になってはいないので、その添加物に対して強いアレルギー反応を起こす人が多い。

アレルギー体質の人は特に気をつける必要がありそうだ。

新薬より効果効能が少ない

ジェネリックの効果効能についてはバラつきがあり、その格差は最大40%とも言われている。

日常的に同じ薬を飲まないといけない人によると、ジェネリックの効果効能は新薬と全然違うとのことだ。

ジェネリックにするか?新薬にするか?

安いジェネリック医薬品にするか?、安くはないけどアレルギーなどの副作用が少ない先発品を選ぶか?は、薬局に決められるのではなく、服用する本人が決めないといけない。

まとめ

「医師が処方しないことには理由がある」